抗うつ薬 導入編
いろんな種類の薬があるのがわかりました。
今回はどういう薬理作用なのか調べていこうと思います。
そもそもうつってどんな状態なの?
って事で、最初にうつの症状、脳内の変化について調べてみました。
「精神科の薬がわかる本」によると
身体症状として
食欲の低下、味覚異常、便秘、性欲の低下、勃起不全、月経異常、不感症、易疲労感、脱力感、無力感、疼痛、心悸亢進などがみられるそうです。
精神症状として
抑うつ気分、集中困難、判断力・決断力の低下、絶望感・劣等感、活動量の低下、感情表出の減少、精気の欠如、入眠障害、熟眠困難、早期覚醒、不安感、焦燥感
があるそうです。
この本には、医療の対象となる「うつ」は憂うつな気分、興味や意欲の喪失などの症状が基盤にあり、さらに生活に何らかの支障が生じている場合、いくつかの関連した症状がみられ、それらが途切れることなく1日中持続して、2週間以上経っても改善がみられないケースと記載があります。
私は診断をしないのでへぇーという感じで参考にしています。
上記の本およびカプラン臨床精神医学テキスト 日本語版第3版では
主にセロトニン・ノルアドレナリンの両神経伝達物質が減少することで「うつ」の症状が起きると記載されています。なぜ脳神経細胞内でこの2つの神経伝達物質の量が減少するかという、根本的な原因は解明されていないそうです。
しかしセロトニンとノルアドレナリンを増やすことで「うつ」を改善させることは確かめられています。➨「抗うつ薬」による薬物療法は根本療法ではなく対症療法であると記載があります。
なるほど。薬を使いつつ、また周りの環境等の手助け+自分の力で「うつ」は治していかなければいけないということですね。でも、焦ったり、無理をするのは禁物ですね。
さて、脳内のセロトニンとノルアドレナリンを増やす薬が抗うつ薬とわかりました。
前回の薬はどのように作用するのでしょう。
三環系抗うつ薬
- イミプラミン塩酸塩(トフラニール)➨ノルアドレナリン・セロトニン再取り込み阻害
- アミトリプチリン塩酸塩(トリプタノール)➨ノルアドレナリン・セロトニン再取り込み阻害
- ノルトリプチリン塩酸塩(ノリトレン)➨ノルアドレナリン・セロトニン再取り込み阻害
- トリミプラミンマレイン酸塩(スルモンチール)➨ノルアドレナリン・セロトニン再取り込み阻害
- クロミプラミン塩酸塩(アナフラニール)➨セロトニン再取り込み阻害が強い
- ドスレピン塩酸塩(プロチアデン)➨セロトニン再取り込み阻害が強い
- ロフェプラミン塩酸塩(アンプリット)➨セロトニン再取り込み阻害が強い
- アモキサピン(アモキサン)➨ノルアドレナリン再取り込み阻害が強い
四環系抗うつ薬
- マプロチリン塩酸塩(ルジオミール)➨ノルアドレナリン再取り込み阻害が強い
- ミアンセリン塩酸塩(テトラミド)➨シナプス前α2アドレナリン受容体阻害
- セチプチリンマレイン酸塩(テシプール)➨シナプス前α2アドレナリン受容体阻害
今回はここまでとします。
またよろしくお願い申し上げます。